車のフロントガラスに傷が!!車検どうしよう…。と思っている方に朗報です。
フロントガラス傷の中にも車検に通るものもあるのです。
今回は、フロントガラスに傷がヒビで、車検に通るものと通らないものを種類ごとに写真付きで解説します。
一般的に運転席の視界を遮らない程度のフロントガラス傷ならOK
まずは、国で決められている基準が、以下の通り。
保安基準第 29 条第2項の告示で定める基準は、次の各号に掲げる基準とする。
一 損傷した場合においても運転者の視野を確保できるものであること。
二 容易に貫通されないものであること。
分かりそうで分からない書き方なんですよね。笑
“容易に貫通されないものであること”に関しては、まあ明らかに強度が失われてたらアウトというのは分かりますよね。
しかし、運転者の視界を確保できるというのは、人によって感じ方も変わるのではないでしょうか?
実際、ギリギリのラインの傷だと、車検の検査員の裁量によっても合否は変わるのです。
ネットの記事でも、運転席側に傷があったらどんな小さいものであってもダメ、助手席ならある程度大きな傷があってもOKなど色々な説が書かれています。
そこで今回は、実際の写真をもとに超細かく「その傷車検に合格できるの?」を解説します。
傷・場所ごとに車検の合否を解説!【 写真付き 】
フロントガラスの傷は修理代が高い…強度に影響するほどでもないし…できれば直したくないというのが本音だと思います。
もしかしたら、その傷なら車検に通るかも?
以下の7つが、フロントガラスに付く傷の種類です。
- チッピング
- ブルズアイブレイク
- パーシャルブレイク
- ストレートブレイク
- スターブレイク
- コンビネーションブレイク
- ロングクラック
一つ一つ解説します!
① チッピング 〜 ちょっと欠けただけ
運転席側 ◎ 助手席側 ◎ 自分でリペア ◎
傷というよりフロントガラスの表面が欠けた状態です。
大きさも3mm程度とそこまで大きくないものがほとんどです。
チッピングは意外と結構普通に走っていればついてしまうこともあり、気づいていない方も多いのではないでしょうか?
当然、車検にも通ります!
車検前にフロントガラスを確認したら傷があってあせってる…という方、ご安心下さい!
また、広がる(伸長)可能性もほとんどないので、放っておいても問題ありません。
② ブルズアイブレイク 〜 すぐ直せば車検に通る
運転席側 × 助手席側 △ 自分でリペア ◎
ガラス内部の丸い面割れが、ブルズアイブレイクです。
結構目立ちますし、このままだと車検は通りません。(運転席にあるならほぼ間違いなく車検不合格です)
しかし!
この傷はリペア跡が最も残りにくいと言われており、早めに直すことで車検に通るくらい綺麗になります。(多少跡は残りますが、上手に直せばほとんど分からなくなります!)
一点注意点が、放置しておくと雨水や汚れが入り込み、綺麗に直すことができなくなるのです。
ですので、見つけたら直ちに修理しましょう。上手にやる必要はありますが、市販のリペアキットでも直ったという声は多いです。
広がる可能性は少ないですが、汚れをいれないうちに直しましょう。
③ パーシャルブレイク 〜 最も多い傷の種類
運転席側 × 助手席側 △ 自分でリペア ❍
ブルズアイブレイクとよく似ていますが、違いはヒビが入りかけ、もしくは少しヒビが入っている状態です。
半月型なので分かりやすい見た目をしていると思います。
ブルズアイブレイク同様に、車検は通りません。
注意点が、放って置くと亀裂が入る可能性があるのでかなり危険です。(亀裂が大きくなるとリペア不可能なため)
そのため、見つけたらすぐに修理対応する必要があります。
ただ、ブルズアイブレイクと同じく、自分でも直しやすく修理跡も比較的目立たないのが特徴です。(ブルズアイブレイクほど綺麗には直りません)
市販のリペアキットで良いので早めに直すことをおすすめします。
④ ストレートブレイク 〜 強度に問題あり
運転席側 × 助手席側 × 自分でリペア △
名前の通りヒビが一本だけ伸びている傷です。
こちらは視界だけでなく強度にも問題があるので、残念ながら車検は通りません。
放置しておくとどんどん線が伸びていき、修復も不可能になります。
しかし…このストレートブレイク、自分でリペアするのが難しい傷なのです…。(ここが痛い)
ブルズアイブレイク等にはなかった放射傷(線に伸びているヒビ)がなかなか直りづらく、素人が一度DIYしてしまうと、その修復も大変だというのもやっかいなところです。
もちろん、放射傷が小さければ直る可能性もあります。
ただ、自信のある方以外は専門業者に頼むことをおすすめします。
ちなみに、修理代はおおよそ1~1.5万円ほどかかります。(ただし完全には直らず、跡は残ってしまいます)
⑤ スターブレイク 〜 超危険
運転席側 × 助手席側 × 自分でリペア △
ストレートブレイクがさらに色んな方向に伸び、星の形のようになってしまっている傷です。(もちろん車検NG)
日々の進行が最も早く強度にも問題があるのですが、なによりこのスターブレイク…リペアがしにくいのです…。(もちろんストレートブレイクより難しい…)
補修跡がどうしても残ってしまい、リペアしても車検に通らない可能性さえあるのです。
5mm以下の小さなスターブレイクなら自分で直してみるのもありですが、大きな傷はプロに任せることをおすすめします。
⑥ コンビネーションブレイク 〜 DIYはダメ!
運転席側 × 助手席側 × 自分でリペア ×
名前から分かるとおり、今までの傷の種類が組み合わさった傷です。(よくあるのはブルズアイブレイクとスターブレイクの混合)
言わずもがな車検は通りません。(そして、最も亀裂が入りやすい状態です)
ここまでくると、絶対に自分で直すはやめておいたほうが良いです。
さらに、専門店でない大手カーショップなどの安価なインジェクターで修理すると液剤が浸透しきらず車検NGの仕上がりになってしまうこともあります。
しっかりとしたリペア専門店に持っていくことをおすすめします!
⑦ ロングクラック 〜 フロントガラス交換必須…
運転席側 × 助手席側 × 自分でリペア × 専門店でリペア △
完全にヒビが入ってしまっている状態です…。
残念ながら、交換一択…です。
リペアできると謳っている業者もありますが、補修後も跡は残りますし、強度の問題でも交換したほうが良いです。
なんとか車検が通っても安全に運転できなければ意味がないですからね。
修理費用は、5~12万円となかなか高額です。
ただ、ディーラーに行かず、ガラス交換を専門にしているガラス屋さんに依頼することで費用を抑えられます!(というかディーラーもそういった専門のガラス屋さんに依頼しているので、ディーラーに行く必要はないのです)
また、社外品を自分で購入し、専門業者に持ち込むことができれば(持ち込み可能かの事前確認は必要です)、かなり予算を抑えることができるでしょう。(社外品のフロントガラスだと純正品の半値以下なこともあります!)
まとめ 〜 フロントガラス傷の種類を見分けて、適切に対処すれば費用は抑えられる
いかがだったでしょうか?
フロントガラスに傷があったとしても、この記事があれば最適な対処法が分かるはずです!
一度間違えてしまうと修正が効かないのがフロントガラス傷なので、傷をよく見て、判断を間違えないようにしてくださいね。
以下、フロントガラス傷の7種類を表にまとめているので合わせてご活用下さい!
① チッピング | ② ブルズアイブレイク | ③ パーシャルブレイク | ④ ストレートブレイク | ⑤ スターブレイク | ⑥ コンビネーションブレイク | ⑦ ロングクラック | |
形状 | 欠け | 丸い面割れ | 半月型 | 一本線 | 星型 | 複合型 | 亀裂 |
車検(運転席) | ◎ | × | × | × | × | × | × |
車検(助手席) | ◎ | △ | △ | × | × | × | × |
自分でリペア | ◎ | ◎ | ❍ | △ | △ | × | × |
専門店でリペア | ◎ | ◎ | ◎ | ❍ | ❍ | ❍ | △ |
専門店修理費 | 5,000~10,000円 | 10,000~20,000円 | 10,000~20,000円 | 10,000~20,000円 | 10,000~20,000円 | 10,000~20,000円 |